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知見・解説

CRMマーケティングとは?顧客情報を営業・継続施策につなげる運用手順

CRMマーケティングで顧客・商談・契約情報を整理し、営業への引き継ぎと既存顧客の継続施策につなげる手順を解説。入力品質、役割分担、月次指標の見直しまで紹介します。

顧客情報の共通基盤を囲むマーケティングと営業の担当者が、顧客との継続的な関係づくりを相談するGrowthBriefの記事画像

CRMマーケティングは、顧客・商談・契約などの情報を管理し、営業への受け渡しや既存顧客への継続施策に生かす取り組みです。まず、施策に必要な情報と入力・更新の担当者を決め、重複や欠損への対処を定めます。次に、顧客の状態に応じた接点、営業へ渡す条件、契約更新や追加提案の時期を決めます。営業結果や顧客の反応をCRMに戻し、入力状況・受け渡し・継続状況を確認すれば、事実と改善仮説を分けて運用を見直せます。この記事では、見込み顧客への施策を担うMAとの違いも踏まえ、社内で決めることと外部支援に任せることを整理します。

CRMマーケティングとは何か

CRMマーケティングとは、見込み顧客や既存顧客の情報と接点の履歴をもとに、相手の状況に合った働きかけを考え、営業や継続利用に関わる部門と実行する取り組みです。顧客情報を保存するだけでなく、その情報を見て誰が次に対応するかを決めることが運用の中心になります。

CRMを顧客・商談情報の管理基盤として捉える

CRMは「顧客関係管理」を意味します。この記事では、顧客との関係を管理する考え方に加え、そのために情報を記録・共有する仕組みも指します。セールスフォース・ジャパンのCRMの説明でも、見込み顧客と既存顧客との接点を管理するものとして扱っています。

たとえば法人向けの取引では、企業と担当者の情報だけでなく、問い合わせ、営業との会話、商談の進捗、契約後の対応を関連づけて確認します。マーケティング担当者は過去の接点を踏まえて案内する相手を判断し、営業担当者は商談前に相手の関心や対応履歴を確認できます。何を記録し、いつ更新するかは、この後の章で扱います。

MAとの役割の違いと重なりを理解する

CRMとあわせて使われる仕組みに、MA(マーケティングオートメーション)とSFA(営業支援システム)があります。導入時は製品名だけで判断せず、自社が管理したい情報と、実行したい業務を分けて考えます。基本的な役割の違いは、セールスフォース・ジャパンによるCRM・MA・SFAの比較でも説明されています。

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仕組み 主に扱う業務 確認・実行することの例
CRM 顧客情報と接点の履歴の管理・共有 担当者、過去の問い合わせ、契約状況を確認する
MA 見込み顧客などへのマーケティング施策の実行・管理 対象に応じたメールの配信や反応の確認を行う
SFA 営業活動と商談の進捗管理 商談の段階や次の営業活動を記録する

この区分は、製品ごとに機能を厳密に分けるものではありません。CRMに配信機能や商談管理機能が含まれる場合もあります。まず顧客と商談の情報をどこで共有するかを決め、そのうえで配信や営業活動に必要な機能を確認します。配信への同意や停止の状態も確認できるようにしておけば、担当者が施策の対象を判断する際に参照できます。

施策に使う顧客情報を定義する

顧客情報は、施策の対象を選び、担当者が次の対応を判断できる単位で整理します。最初から項目を増やすのではなく、現在の業務で使う情報と、その情報を更新する場面を決めます。

企業・担当者・商談・契約の情報を整理する

BtoBでは、同じ企業に複数の担当者や商談があるため、すべてを一件の顧客情報にまとめると、誰への連絡か、どの案件の状況かが分かりにくくなります。次の単位を分け、それぞれに一意の管理番号を付けて関連付けます。

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管理単位 記録する情報の例 施策での使い道
企業 企業管理番号、企業名、業種、担当営業 企業単位で接点や取引状況を確認する
担当者 担当者管理番号、所属企業の管理番号、氏名、部署、連絡先、連絡方法ごとの配信同意・停止状況 連絡先と連絡可否を確認する
商談 商談管理番号、対象企業・担当者の管理番号、商談段階、最終接触日 進行中の案件と、対応が必要な案件を区別する
契約 契約管理番号、対象企業の管理番号、契約内容、開始日、終了日 契約中の顧客と更新時期を確認する

商談段階には「提案中」「受注」「失注」などの名称だけでなく、各段階に移す条件を付けます。例えば「提案中」は提案書を顧客に提示した状態と定めれば、担当者による判断の違いを減らせます。管理番号と段階の定義をそろえることが、対象者の抽出と対応履歴の確認の前提になります。

必須項目と更新責任者を決める

必須項目は、対象の抽出や担当者の判断に必要なものに絞ります。入力画面で必須にする項目と、業務上そろえる項目は分けて考えます。初回登録時に分からない情報まで入力必須にすると、仮の値が登録されるおそれがあるためです。

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更新する場面 主な確認・更新内容 更新責任者の例
問い合わせ・資料請求を受けたとき 企業と担当者の紐付け、連絡先、取得元、確認できた配信同意 受付担当者
顧客との面談や提案を行ったとき 商談段階、最終接触日、次回対応予定 担当営業
受注・契約変更が確定したとき 契約内容、開始日・終了日、担当者 契約情報を確定する担当者
配信停止や連絡先変更の申し出を受けたとき 該当する連絡方法の停止状況、変更後の連絡先 申し出を受けた担当者

実際の役割分担に合わせて責任者を決め、更新期限も「面談後の翌営業日まで」など業務上確認できる形にします。施策の対象を抽出する前には、連絡方法ごとの同意・停止状況を確認できるようにします。状況が不明な記録を、同意済みとして扱わない運用にします。

重複・欠損・古い情報への対処を決める

同じ企業が表記違いで複数登録されると、接触履歴や商談が分かれます。企業名だけで自動的に統合せず、企業管理番号や既存の取引情報を確認してから、どの記録を残すか決めます。担当者も、氏名が同じという理由だけでは統合せず、所属企業や連絡先を照合します。

欠損している項目は、推測で埋めず「未確認」として扱います。施策に必要な連絡先や連絡可否が確認できない場合は、その施策の対象から外し、確認する担当者を決めます。古い情報は、最終更新日を見て一律に削除するのではなく、次の接点で確認する項目を特定します。

重複の統合や連絡先の修正では、商談・契約との紐付けに加え、配信停止の記録が失われないかを確認します。月次の点検では、まず施策に使う必須項目の欠損、重複候補、長期間更新されていない記録を抽出し、担当者が修正または確認待ちを判断します。

CRMマーケティングを営業につなげる運用手順

営業への引き継ぎは、問い合わせがあった順に顧客情報を送るだけでは進みません。まず顧客の状態ごとに次の接点を決め、次に引き継ぐ条件を営業と合意します。営業が対応した結果までCRMに記録して、次の施策に使える状態にします。

顧客の状態に応じて接点を設計する

最初に、顧客の状態を担当者が同じ意味で使えるように定義します。例えば、資料を請求した段階と、導入時期を明示して相談した段階では、必要な対応が異なります。状態を分けたうえで、誰が、何をきっかけに、何をするかを決めます。

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顧客の状態 判断に使う情報の例 次の接点と担当
情報収集中 資料請求や閲覧したテーマは分かるが、相談内容は確認できていない マーケティング担当が関心のあるテーマに沿って情報を案内する。メールを送る場合は、配信の同意と停止状況を確認する
課題を相談中 困っている業務や検討対象について、本人から具体的な相談がある 営業担当が相談内容を確認し、必要に応じて面談を提案する
提案を検討中 面談で検討内容と次の予定を確認している 営業担当が提案と次回連絡を進め、進捗をCRMに記録する

例えば、架空の法人向けサービスで「資料請求後に料金と導入時期について質問があった」という場合は、質問内容と連絡先を確認して営業に渡します。一方、資料請求だけでは導入の意思や時期を判断せず、まず関心のあるテーマを確かめます。行動履歴だけで検討の進み具合を決めず、本人が伝えた内容と区別して記録することが重要です。

営業へ渡す条件とタイミングを合意する

次に、マーケティング担当と営業担当で、引き継ぎの条件を決めます。「関心が高そう」といった表現では判断が分かれるため、確認できた事実を条件にします。例えば「対象となる企業の担当者から、検討する業務と希望する連絡方法について相談があった場合」と定めます。条件を満たさない問い合わせを一律に除外するのではなく、不足している情報を誰が確認するかも決めておきます。

引き継ぎ時には、企業と担当者を特定できる情報、問い合わせ内容、確認した課題、直近のやり取り、希望する連絡方法をCRM上の同じ記録から確認できるようにします。商談が作成済みなら、その商談にもひも付けます。引き継ぎ条件と併せて、営業がいつまでに受け付けを判断するかを決めておくと、対応待ちの案件を確認できます。期限は営業の対応体制に合わせて設定します。

営業は受け付ける際に担当者と次の対応予定を記録します。差し戻す場合は、「対象外の企業」「相談内容が不明」「既存の商談と重複」など、理由と確認が必要な内容を残します。マーケティング担当はその理由を見て追加確認を行うか、今後の案内対象として扱うかを判断します。差し戻しを単なる対応終了にしないことが、次の接点を決めるうえで役立ちます。

営業結果をCRMに戻して次の施策に生かす

営業が連絡した後は、連絡できたか、相手が何を伝えたか、次回の対応があるかをCRMに記録します。面談に進んだ場合は商談の状態と次回予定を更新し、進まなかった場合も「時期が合わない」「課題が対象外」「連絡がつかない」など、確認できた理由を残します。推測しかできない場合は、その旨を分けて記録します。

マーケティング担当は営業の記録を確認し、案内を続ける対象と、営業が対応を続ける対象を整理します。例えば「今期は検討しない」と本人が伝えた場合は、直ちに再度営業へ渡すのではなく、本人の希望と配信状況を確認したうえで、後日案内するかを決めます。営業が次回連絡を約束している場合は、同じ時期に別の担当から重複して連絡しないよう、担当と予定を共有します。

まずは引き継いだ案件について、受け付け・差し戻し・対応結果の記録をそろえるところから始めます。記録から繰り返し見つかる不足情報や差し戻し理由があれば、マーケティング担当と営業担当で条件や確認方法を見直します。

既存顧客の継続・再購買に活用する手順

既存顧客への施策では、契約の更新時期だけでなく、利用状況や問い合わせの内容も確認します。そのうえで、顧客ごとに必要な連絡を決め、担当者と実施時期をCRMに記録します。

契約・利用・問い合わせ情報から対象を分ける

まず、企業ごとに契約終了日、契約内容、利用状況、未対応の問い合わせを確認します。複数の契約がある場合は契約単位で更新日を見て、連絡先となる担当者を紐づけます。利用状況が取得できない場合は空欄のまま扱い、利用が少ないと推測して対象を分けないようにします。

次に、確認できた情報をもとに連絡の目的を分けます。以下は対象を整理する際の例です。該当条件は自社の契約形態と、実際に取得できる情報に合わせて決めます。

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確認できた状態 連絡の目的 次の対応
契約終了日が近く、更新の意向を確認していない 継続の判断に必要な事項を確認する 契約内容と更新手続きを確認し、担当者が顧客に連絡する
利用が減っている、または利用上の相談がある 利用を妨げている事情を把握する 利用状況と問い合わせ履歴を確認し、必要な支援を案内する
利用が続いており、追加の要望が記録されている 追加提案が必要か確認する 要望の内容と現行契約で対応できる範囲を確認してから提案する
未解決の問い合わせがある 問題の解決状況を確認する 対応担当者と進捗を確認し、追加提案より先に問い合わせに対応する

未解決の問い合わせを、再購買の意思表示として扱わないことが重要です。問い合わせには不具合の報告や契約内容の確認も含まれるため、内容を確認してから連絡の目的を決めます。

更新案内や追加提案の担当と時期を決める

対象を分けたら、更新案内、利用支援、追加提案それぞれについて、誰がいつ連絡するかを決めます。CRMには次回連絡日、担当者、連絡の目的、対応結果を記録し、担当者が不在でも次の対応を判断できる状態にします。

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接点 時期の決め方 主な担当と対応
更新案内 顧客の検討や社内決裁、契約上の手続きに必要な期間から逆算する 契約担当者が更新条件と手続きの期限を確認し、顧客に案内する
利用支援 利用状況の変化や相談を確認した後に設定する 顧客対応担当者が状況を聞き、必要な支援につなぐ
追加提案 顧客の要望と提案の必要性を確認してから設定する 営業担当者が現行契約との違い、費用、実施時期を説明する

例えば、架空の法人向けサービスで契約更新に顧客側の決裁が必要なら、更新日の60日前に契約担当者が条件を確認し、30日前までに顧客の検討状況を聞く、といった予定を設定できます。この日数を一律の基準にせず、顧客の手続きと自社の契約条件に合わせて調整します。

メールなどで連絡する前には、配信の同意状況や停止の希望、連絡先の変更を確認します。顧客から回答があったら、更新意向や次に必要な対応を契約に紐づけて記録します。回答がない場合も連絡を重ねる前に履歴を確認し、誰が次に対応するかを決めます。

成果を確認して運用を見直す

CRM月次運用表をダウンロード(Excel)

入力件数から入力率・営業受け付け率・商談化率・契約継続率を計算します。架空の記入例付きです。

CRMマーケティングの成果は、配信数だけでは判断できません。顧客情報が施策に使える状態か、営業への引き継ぎ後に何が起きたか、既存顧客との取引が続いているかを順に確認します。毎月同じ定義と集計期間で数値を確認し、次に変える運用を一つずつ決めます。

入力状況・営業への受け渡し・継続状況を確認する

まず、各指標について対象期間、分母、集計時点を決めます。たとえば「今月の商談化率」であれば、今月営業へ渡した顧客を分母にするのか、今月営業が受け付けた顧客を分母にするのかで値が変わります。営業結果が出るまで時間がかかる場合は、引き継ぎ月ごとに対象を追い、まだ結果が出ていない案件を区別します。

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確認する領域 指標と数え方の例 確認したいこと
入力状況 月末時点の必須項目入力率=対象レコードのうち必須項目がそろった件数÷対象レコード数 対象企業や担当者を、施策・営業対応に必要な条件で判別できるか。項目別の欠損や更新日も確認する。
営業への受け渡し 当月の受け付け率=当月営業へ渡し、営業が受け付けた件数÷当月営業へ渡した件数 引き継ぎ条件に合う顧客を渡せているか。差し戻し件数と理由を併せて確認する。
商談・受注 引き継ぎ月別の商談化率=その月に営業へ渡した対象のうち、定めた期限内に商談になった件数÷その月に営業へ渡した件数 引き継ぎ後の進捗を確認する。受注率を見る場合も、対象とする引き継ぎ月、観察期限、分母を固定する。
既存顧客の継続 更新月別の契約継続率=その月に更新期限を迎え、継続した契約数÷その月に更新期限を迎えた契約数 更新対象の結果を確認する。解約・保留・結果未確定を分け、契約数と顧客数を混同しない。

月次の確認では、マーケティング担当者が入力状況と引き継ぎ件数を、営業担当者が受け付け・差し戻し・商談結果を、既存顧客の担当者が更新結果を確認します。CRM上の記録だけで判断できない場合は、該当案件の担当者に状況を確かめ、未入力と未対応を区別します。

数値で確認できた事実と改善仮説を分ける

数値が変わったときは、まず集計対象や入力方法が前月と同じかを確認します。そのうえで、CRMに記録された事実と、原因についての仮説を分けます。たとえば「差し戻しのうち、担当者の連絡先が未入力だった案件が増えた」は記録から確認できる事実です。一方、「入力する担当が決まっていないためではないか」は、追加確認が必要な仮説です。

仮説を立てたら、対象案件を確認し、変更する運用、担当者、実施期限を決めます。連絡先の欠損が差し戻しにつながっていると確認できた場合は、マーケティング担当者が引き継ぎ前の確認項目を見直し、翌月は欠損による差し戻し件数を同じ基準で比較します。数値の変化だけを根拠に、施策が受注や継続を増やしたと断定しないことが重要です。営業活動や契約条件など、ほかに変わった点も確認します。

見直しの記録には、確認した事実、改善仮説、変更内容、担当者、次回の確認日を残します。一度に多くの条件を変えず、次の月次確認で「実行できたか」と「対象となった顧客に何が起きたか」を分けて確認します。

社内で決めることと外部支援に任せること

CRMマーケティングの運用では、施策の判断と、その判断をシステム上で実行できるようにする作業を分けて考えます。どの顧客に誰が対応し、何を成果とみなすかは社内で決めます。外部支援を利用する場合も、この判断を委託先に任せきりにしないことが重要です。

顧客対応と運用ルールは社内で決める

マーケティング、営業、既存顧客の担当部門で、施策の対象、顧客への連絡内容、営業への引き継ぎ、契約後の対応について、最終的な判断者を決めます。あわせて、顧客情報の利用目的や配信停止の扱いを確認し、承認が必要な変更を明確にします。外部支援先が設定を変更できる場合でも、運用ルールの承認は社内の担当者が行います。

設定や整備は成果物を決めて依頼する

社内に作業時間や専門知識が不足する場合は、CRMの初期設定、既存データの移行、他システムとの連携、担当者向けの操作説明などを外部に依頼できます。依頼時には「運用しやすくする」といった目的だけでなく、納品物と確認方法を具体的に伝えます。

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依頼する作業 社内で決めて渡すこと 完了時に確認すること
項目・画面の設定 必要な情報と、入力・閲覧する担当者 担当者が必要な情報を入力・確認できるか
データ移行 移行対象と、判断が必要なデータの扱い 件数や主な項目を照合し、未移行・重複を確認できるか
連携・通知の設定 通知先と、社内で承認した作動条件 想定した条件で通知され、不要な通知が出ないか

引き渡し後の担当と変更手順を決める

設定が完了しても、顧客情報の更新や施策の変更は続きます。依頼前に、操作手順と設定内容をどの形で受け取るか、問い合わせ窓口は誰か、変更を誰が承認するかを決めておきます。外部支援先に顧客情報へのアクセスを認める場合は、作業に必要な範囲、利用できる期間、作業終了後の権限の扱いも確認します。まず対象業務を絞って運用し、月次の見直しで見つかった課題に応じて、社内で対応する作業と追加で依頼する作業を分けます。

まとめ

CRMマーケティングでは、顧客情報を蓄積するだけでなく、誰が、どの段階の顧客に、いつ、何を行うかを決めることが重要です。まずは企業・担当者・商談・契約の情報から施策に必要な項目を選び、更新する担当者とタイミングを決めます。そのうえで、営業への引き継ぎ条件と結果の記録方法をそろえ、既存顧客への案内や提案にも活用します。

最初からすべての顧客情報を整える必要はありません。対象となる顧客と施策を絞って運用を始め、入力状況や商談・継続の状況を月次で確認します。確認できた事実と改善仮説を分け、次に変更する項目、担当者、期限を決めて見直してください。

よくある質問

QCRMマーケティングはBtoBとBtoCのどちらにも使えますか?

Aどちらにも使えます。ただし、顧客を捉える単位は異なります。BtoBでは企業、担当者、商談をひも付け、誰と何を話したかを確認します。BtoCでは個人の購買や利用の履歴をもとに、案内する内容や時期を決めます。自社の取引に合わせて顧客の単位を決めることが、施策を始める前の判断になります。

QCRMとSFAはどう違いますか?

ACRMは顧客との関係を管理する考え方や、そのための仕組みを指します。SFAは営業支援システムで、商談の進捗や営業活動の管理に重点を置きます。製品によって機能は重なるため、名称だけで選ばず、営業が記録した商談結果をマーケティング担当者も確認できるかなど、必要な運用から判断します。

Q専用のCRMツールがなくても始められますか?

A少数の顧客を対象にするなら、既存の管理表で運用を試すこともできます。その場合も、顧客を識別する項目、記録する情報、更新する担当者を決めておきます。担当者ごとに別の表を使い、最新の情報が分からなくなっているなら、ツールの導入以前に記録方法をそろえる必要があります。

Qメールの配信同意が確認できない顧客には、どう対応しますか?

A配信できると判断できるまで、一斉配信の対象に含めない運用にします。担当者が取得時の記録や配信停止の履歴を確認し、CRM上の配信可否を更新します。確認できなかった顧客は「未確認」として区別し、確認済みの顧客と混ざらないようにします。

参考資料